【トヨタ・アルファード】不具合・故障は大丈夫?リコール情報と合わせて紹介!

どんなに完成度の高いクルマでも、大なり小なりの不具合は発生します。車を購入する際は、その車種の不具合情報は気になりますよね?

一般的に、メーカーが不具合発生を認識すると、リコールが発表されます。この記事では、【トヨタ・アルファード】の不具合・リコール状況(現行機種)はどのようになっているか紹介します。

【トヨタ・アルファード】不具合・故障は大丈夫?

2015年1月にフルモデルチェンジした【トヨタ・アルファード】ですが、主に下記の不具合・故障が報告されています。

  1. ハイブリッドシステムのトラブル
  2. パワースライドドアのトラブル

1.ハイブリッドシステムのトラブル

【トヨタ・アルファード】は初代から現行機種において、バリエーション車種として、ハイブリッドが設定されています。

ハイブリッドシステムはトヨタ・プリウスと同様のシステムですが、エンジンは車体の大きさに合わせて2.4~2.5リットルまで大型化されています。

トヨタのハイブリッドカーは高い信頼性を持っており、プリウスをはじめとするハイブリッドシステムも簡単に故障するものではありません。

しかし、ハイブリッドシステムにも経年劣化による寿命があります。

1-1.インバーターの故障

インバータとは、ハイブリッドのモーターを制御する部品で、高電圧かつ高温を扱う負荷の高い部品です。それ故、内部は精密な電子部品で構成されています。この内部部品、おおよそ100,000㎞走行を目処に寿命設計がされています。なので、それを超えると基板の破損やセンサーの劣化などが起こります。

劣化が進んでくると、ハイブリッドシステムのエラーとなり警告灯が灯るとともに、最終的には自走できなくなってしまいます。

インバータの修理は内部部品の交換では行われていません。基本的にはインバータ全体のASSY交換となります。部品代と交換費用で50~60万円もの費用が発生します。

1-2.駆動用バッテリーの劣化

もうひとつ、ハイブリッドシステムで寿命がくるのが駆動用バッテリーです。バッテリーは充電と放電を繰り返すと次第に容量と電圧が下がっていき、ある値に達すると、システム的にバッテリー寿命と判断されて警告灯が点灯します。

そうなると、インバーター同様、自走できなくなってしまいます。

駆動用バッテリーの寿命は他の部品と違って走り続けていれば必ずいつかはくるもので、長く乗り続ければ続けるほどその可能性は高まります。

おおむねメーカー保証期間は5年または100,000㎞走行ですが、現在の一般論では走行距離にして「15万キロから20万キロぐらいは問題なく使用できる」と言われています。

こちらも駆動用バッテリー全体の交換で修理できますが、部品代が非常に高額です。相場としては、20万円〜30万円ぐらいが相場です。

2.パワースライドドアのトラブル

ミニバンには必ずと言って良いほど標準的に装備されているパワースライドドアですが、こちらは、左右の電動パワースライドドアが故障してスライドドアが動かない、もしくは開きっぱなしで閉じない、全部開かず途中で止まる、などのトラブルが発生します。

特に、【トヨタ・アルファード】クラスの車体が大きなクルマのドアは、大きく重いので、大きな事故に繋がりかねません。

この故障の原因のほとんどは、電気系統の経年劣化によるものです。パワースライドドアは使う頻度の多い箇所ですし、可動部分も多くもっていますので、電気系統の部品にいろいろな負荷がかかる箇所でもあります。

故障の原因はさまざまな箇所にあり、パワースライドドアのモーターや開閉を検知するセンサー、開閉動作を行う部品の破損まで多岐にわたります。

修理費用も故障の原因箇所によって変わってきますが、パワースライドドアの修理は結構高額であり、5万円〜15万円ぐらいは必要となってきます。

また、この故障で特に注意しなければならないことはあります。それは、

【パワースライドドアが故障した状態ではスライドドアの安全制御が働かないことがある】

ということです。大きく、重たいドアに挟まれることがないよう、十分に注意が必要です。

【トヨタ・アルファード】リコール情報は?

【トヨタ・アルファード】で発表されているリコール情報を時系列でまとめました。

2015年

アンチロックブレーキシステム(ABS)の油圧調整装置において、構成部品の形状が不適切なため、圧入組付け時に樹脂製の異物が発生することがあります。そのため、当該異物が油圧制御弁などに噛み込んでABS作動時に調圧が遅れて、走行安定性を損なうおそれがあります。(引用:トヨタ自動車HP)

2016年
該当なし
2017年
該当なし
2018年

①エアバッグ制御システムにおいて、(1)加速度センサまたは(2)圧力センサ内ICチップの製造条件が不適切なため、IC内部で断線することがあります。そのため、エアバッグ警告灯が点灯し、エアバッグが正常に作動できないおそれがあります。(引用:トヨタ自動車HP)

②電動パーキングブレーキにおいて、制御用コンピュータ電源回路の異常検出プログラムが不適切なため、バッテリが劣化しているとアイドリングストップから再始動する際の電圧低下を異常と判定することがあります。そのため、警告灯が点灯して、電動パーキングブレーキが作動しないおそれがあります。(引用:トヨタ自動車HP)

2019年

①-1ハイブリッド車の燃料ポンプにおいて、当該ポンプへかかる電圧が高く、かつモータブラシの組付けが不適切なため、ブラシが傾いて過大なスパークが発生し異常摩耗することがあります。そのため、燃料ポンプが作動不良となりエンストするおそれがあります。(引用:トヨタ自動車HP)

①-2運転者席および助手席のシートリクライニング機構において、リクライニングロック用のスプリングを取付けるスプリングスペーサ成形時の端部形状が不適切なため、リクライニング操作の繰返しにより当該スプリングがスプリングスペーサから外れるものがあります。そのため、シートバックを保持できなくなり、最悪の場合、リクライニングレバーが戻らないことに気づかず走行すると、意図せずシートバックが倒れるおそれがあります。(引用:トヨタ自動車HP)

②エンジン制御用コンピュータにおいて、充電制御プログラムが不適切なため、長時間のアイドリングを頻繁に繰返すとバッテリが異常劣化することがあります。そのため、アイドリングストップ後、エンジンが再始動できなくなるおそれがあります。(引用:トヨタ自動車HP)

③後部座席ベルトにおいて、組付設備の調整が不適切なため、ベルトリトラクタロック機構部のスプリングが屈曲して組付けられたものがあります。そのため、当該スプリングが構成部品と干渉し、シートベルトが素早く引き出された際にロックしないおそれがあります。(引用:トヨタ自動車HP)

2015年から2020年現在、6件のリコールの届け出があります。

【トヨタ・アルファード】不具合・リコール情報まとめ

今回の記事では、【トヨタ・アルファード】の不具合・リコール情報をご紹介しました。

ハイブリッドモデル特有の不具合や、ミニバンならではの不具合もあります。これらに共通しているのは修理・交換費用が高額になるということです。

【トヨタ・アルファード】は安全性能の高いクルマではありますが、その性能を引き出すためには日常の点検・整備は欠かせません。
安全なカーライフを送ることができるように、常に状態をチェックしておくことを忘れないようにしましょう。